2022/05/07
ホワイトニングを行う前に知っておきたいこと
近年SNSの流行により、写真や動画を撮影する行為が昔以上に頻繁になっています。
そのため、自身の印象を少しでも良く見せたいと、
歯の色を白くしたいと考える人も少なくありません。
ホワイトニングは簡単に行えるイメージもありますが、自身が満足いく歯の色にして行くために、
事前に知っておくべきこともあります。
そこで今回は、ホワイトニングについて知っておくべきことを
1つ1つ紹介していきたいと思います。
ホワイトニングは歯に悪影響なのか
歯科医院で行うオフィスホワイトニングの特徴
有資格者である歯科医師や歯科衛生士のみが取扱える、
過酸化水素が含まれた薬剤を使用して歯を白くしていきます。
自宅で行なうホームホワイトニングの特徴
誰もが取り扱える、過酸化尿素が含まれた薬剤を使用して歯を白くしていきます。
効果が実感できるまでの期間
【オフィスホワイトニング】
過酸化水素の効力により、1回の施術で歯を真っ白にすることができます。
たった数時間で白くなるということは、はるかに濃度が高いことが伺えます。
【ホームホワイトニング】
毎日自宅でホワイトニングを行ったとしても、
歯が白くなったと実感できるまでに、2~3ヶ月かかると言われています。
効果期間からも分かるように、ホームホワイトニングで使用する薬剤は濃度が低く、
安全性に配慮されています。
歯科医院で取扱うホワイトニングの安全性
歯科医院で取り扱う過酸化水素は、消毒薬としても知られるオキシドールと同じ成分です。
意外にも馴染みのある薬剤の1つではないかと思います。
また、オキシドールに含まれる過酸化水素の濃度は3%ですが、
過酸化水素の濃度は35%以下と定められています。
安全性が得られている数値ではありますが、濃度が高ければ高いほど、
歯肉や舌、口腔粘膜などに接触した場合、火傷のようにただれてしまう恐れもあり、
注意が必要です。
そのため、歯科医院でオフィスホワイトニングを行う際には、
歯肉などを保護する処置を事前に行う必要があります。
専用レジンで周囲の歯肉を覆い、LDE照射器で硬化させ歯肉を保護した上で、
過酸化水素を使用したホワイトニングを実施します。
また、奥歯の周辺の軟組織を保護しながら、ホワイトニング剤を塗布することは難しいため、
オフィスホワイトニングで白くできる歯は限定されています。
安全性に考慮し、上前歯3本、下前歯3本、小臼歯8本の計14本です。
ホワイトニング歯磨き粉との違い
歯の白さを求める人も増え、需要が高まっているのが、
ホワイトニング効果が期待されると言われる商品の数々です。
そのホワイトニング関連商品の中でも、
CMやドラックストアなどで目にすることも多いのが、
ホワイトニング歯磨き粉ではないでしょうか。
1本数百円から購入できる手軽さもあって、
多くの人がホワイトニング歯磨き粉を試した経験があるのではないかと思います。
しかし、ホワイトニング歯磨き粉は、
オフィスホワイトニングと配合されている成分が根本的に異なり、
過酸化水素や過酸化尿素を含んだ歯磨き粉の販売は法律で禁止されています。
そのため、オフィスホワイトニングや、
ホームホワイトニングのような効果を期待するのは難しく、
歯を劇的に白くすることは出来ません。
ホワイトニング歯磨き粉は食べ物や飲み物に含まれる色素が
歯の表面に沈着する汚れ(ステイン)をある程度、除去することができます。
また、オフィスホワイトニングやホームホワイトニングで
白くした歯の白さを継続させたりすることに長けています。
これらのことからも、ホワイトニング歯磨き粉は、
オフィスホワイトニングやホームホワイトニングと並行して使用し
、歯の白さを長く維持できるような手助けとなるアイテムとして活用するのがいいでしょう。
【ホワイトニング歯磨き粉の選び方】
下記で紹介する成分の効果などを把握した上で、ホワイトニング歯磨き粉を選んでいきましょう。
低研磨 研磨剤不使用の歯磨き粉
研磨剤は歯の表面に付着した色素沈着(ステイン)汚れを取り除くために配合されている
粒子状の成分です。
歯の表面を粒子で擦りながら汚れを取り除いていく必要があるため、
歯の表面が傷つきやすくなっています。
歯の表面を傷つけるようにして汚れを取り除くため、
研磨剤の効果でキレイになったとしても、
それ以降は研磨剤によって傷ついた面に汚れが付着しやすくなってしまうため、
研磨剤を含む歯磨き粉を常に使用することは避けた方がいいとされています。
ポリリン酸ナトリウム、ハイドロキシアパタイトなどの成分が含まれる歯磨き粉
ポリリン酸ナトリウムは、歯の汚れを除去した上で、
表面をコーティングする効果が期待できます。
また、ハイドロキシアパタイトは歯の表面の汚れを除去するだけではなく、
歯の表面の傷を修復する効果が期待できます。
発泡剤不使用の歯磨き粉
発泡剤は歯磨き粉を泡立てる役割がある成分です。
発泡剤が含まれている場合、泡立ちが先行してしまい、
十分に磨けていないのにもかかわらず、磨けたつもりになってしまいます。
結果的に磨き残しが目立つようになってしまう恐れもあります。
着色汚れなども落とせていなかった場合、歯が黄ばんでしまう恐れもあるため、
なるべく発泡剤不使用の歯磨き粉を選びましょう。
セルフホワイトニングと歯科医院が提供するホワイトニングの違い
ホワイトニングの新しい方法として、今注目されているのが、
セルフホワイトニングです。
その名の通り、自分自身(セルフ)で行うホワイトニングであり、
自分で行う分、費用を抑えられ、人目を気にすることなく行うことができます。
これらの手軽さが最大の特徴となり、若年層を中心に支持されていますが、
歯科医院で行うホワイトニングとは、全くの別物となります。
【セルフホワイトニングの種類】
まずはセルフホワイトニングの種類について、確認していきましょう。
サロンで行うセルフホワイトニング
ホワイトニング専用のサロンで行うセルフホワイトニングです。
カウンセリングを受けた後に、用意された薬剤を自分で鏡を見ながら歯に塗布し、
LED照射をして歯を白くしていきます。
多くのサロンでは数回に分けて行うことが推奨されています。
自宅で行うセルフホワイトニング
ドラックストアやネットなどでも販売している、
ホワイトニンググッズを使用して、自宅でホワイトニングを行う方法です。
ホワイトニング歯磨き粉、歯のマニュキュア、歯の消しゴムなど、
さまざまなタイプのホワイトニンググッズが誕生しています。
これら2つのタイプは名称こそホワイトニングと付いていますが、
歯科医院で取扱うホワイトニング剤に含まれている過酸化水素が含まれていません。
そのため、食品や飲料に含まれている色素沈着汚れなどが原因で歯が黄ばんでいる場合は、
汚れ自体を除去することができますが、歯自体の色を白くすることは出来ません。
また、セルフホワイトニングはあくまで自身で行うものであるため、
プロフェッショナルな施術のようには上手く行えない可能性も高くあります。
例え歯を白くできたとしても、色ムラがあったり、
歯が白くなったと実感できなかったりする恐れもあるでしょう。
まとめ
今回はホワイトニングを行う前に知っておきたい、
ホワイトニングの種類や特徴などについて詳しくご案内していきました。
ホワイトニングと一言で言っても、さまざまなタイプのものがありますが、
歯の色自体を白くできるのは、オフィスホワイトニングのみとなります。
ご自身がどこまで歯の白さを求めるのかによっても、
適応となるホワイトニングの種類は異なります。
自分にあったホワイトニング方法はどれか分からない、
歯科医院が提供するホワイトニングについてもっと知りたいとお考えの際には、
お気軽にご相談ください。