神経がない歯へのホワイトニング
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- STEP 1歯の状態をチェック(診査・診断)
- まずは対象となる歯がホワイトニング可能かどうかを判断します。
レントゲンで根の状態や治療済みの根管(歯の中の管)に問題がないかを確認し、内部に細菌感染が残っていないことが大切です。
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- STEP 2内部に薬剤を入れるための処置
- 歯の裏側から小さな穴を開け、内部にある古い充填材や変色の原因物質を一部除去します。そのうえで、ホワイトニング用の漂白剤を歯の内部に入れる処置(=ウォーキングブリーチ)を行います。
この薬剤は数日かけて内部から歯を白くしていく働きがあります。
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- STEP 3数回に分けて薬剤を交換
- 通常は1〜2週間に1度のペースで薬剤を交換しながら、歯の色の変化を確認します。
多くの場合、2〜4回の処置で希望の白さに近づきます。
色の変化が穏やかなので、自然で違和感のない仕上がりになるのが特長です。
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- STEP 4最終的な密封と補修
- 白さに満足したら、薬剤を除去し、内部をきちんと密封してから、レジンなどで歯を修復します。
見た目も自然で、日常生活に問題のない仕上がりとなります。

歯が健康的で白いことは、自信に満ちた笑顔を引き立て、第一印象を強くします。
しかし、神経をとる治療(根管治療)が必要となった歯、いわゆる失活歯は往々にして変色することがあります。
そんな失活歯に対しても、特別なホワイトニング手法を用いることで、周囲の歯と同じくらいの明るさを取り戻すことが可能です。
ウォーキングブリーチ法やインターナルブリーチ法など、さまざまな方法が存在し、それぞれの特徴と適用状況について詳しく解説していきます。
自分の歯に最適な治療法を見つけ、再び輝く笑顔を手に入れましょう。
神経がない歯への、2種類のホワイトニング方法
神経のない歯は血流がなくなるため水分量が少なくなり『歯が折れる』リスクが高くなります。
前歯部位でも2〜3倍、奥歯部では6倍、破折リスクが異なると言われています。
そのため、歯を少しでも長く残すために、神経のない歯は被せ物を行うことをお勧めしています。
また、被せものをする場合でも、土台の色は透けてしまうため極力白くすることが推奨されます。
もちろん遮光性の高いジルコニアなどの場合は不要ですが、e-maxなどの透過性の高い素材の場合、土台の色を拾ってしまい想像と異なる色になってしまうなんてことがあります。
神経のない歯の治療は見た目だけではなく、しっかり歯を残すという観点での治療をお勧めします。
栃内歯科医院では症例に応じて、ウォーキングブリーチとインターナルブリーチを併用もしくは使い分けて治療しています。
ウォーキングブリーチ
ウォーキングブリーチは、特別な歯のホワイトニング(歯を白くする)方法の一つで、主に色が変わってしまった「神経がない歯」に対して行われます。
その特徴は以下の4つです。
自宅での処理
ウォーキングブリーチは、歯科医院で特殊な薬剤(漂白剤)を歯の中に入れた後、自宅で数日間待つことで、その薬剤がゆっくりと歯を白くする方法です。
時間がかかる
ウォーキングブリーチは、数日間漂白剤を歯の中に置いて効果を得るため、すぐに結果が得られる方法ではありません。
ですが、その分、自分の都合に合わせて治療を進められるという利点があります。
専門的な治療
歯の内部を扱うため、歯科医院への訪問が必要です。
最初に漂白剤を入れ、数日後にそれを取り除くために、少なくとも2回の訪問が必要です。
恒久的な修正
漂白後、歯は新しい詰め物やクラウン(歯のキャップのようなもの)で覆われ、治療は長持ちします。
インターナルブリーチ
インターナルブリーチはウォーキングブリーチと同様『神経のない歯』に対する漂白方法です。
ウォーキングブリーチと異なる以下の通りです
1日で完結する
歯科医院のみで漂白する方法のため、2度来院する手間はかかりません。
30分から1時間程度でシェードガイドで3〜5段階白くなります。
回数がかかる
インターナルブリーチは一回で白くする程度に限界があるため、目標の白さにするために複数回かかることがあります。
メリット・デメリット
ウォーキングブリーチの利点
痛みが比較的少ない治療法です。
被せ物の交換よりも歯をほとんど削ることなく、天然歯の大部分を保持できます。
他の治療方法と比べてコストが低めです。
ウォーキングブリーチの欠点
一度白くした歯が元の色に戻る可能性があります。
治療中、歯の内部の圧力が上昇して痛みが生じることがある。
歯の質が不十分だったり、少量しか残っていない場合、治療が適用できないことがある。
漂白剤の使用により、歯が内部で吸収現象を起こすリスクがあり、これにより歯が割れる確率が上がることがあります。
神経がない歯をホワイトニングする手順