炭酸ガス(Co2)レーザー
- Qレーザー治療はどんな人でも受けられますか?
- Aほとんどの方が受けていただけます。
妊娠中の方や、特定の病気をお持ちの方でも比較的安全に受けられる治療ですが、症状やお体の状態によっては適さない場合もあります。
必ず事前に歯科医師にご相談ください。 - Q治療中に痛みは全くありませんか?
- A炭酸ガスレーザーは、熱や振動が少ないため、従来の治療に比べて痛みが少ないと感じる方がほとんどです。
しかし、全く痛みを感じないわけではありません。
治療内容や痛みの感じ方には個人差があるため、必要に応じて麻酔を併用することで、快適に治療を受けていただけます。 - Q治療時間はどれくらいですか?
- A治療内容によりますが、一般的な口内炎の治療などであれば数分で終わることもあります。
歯周病治療や外科処置の補助として使用する場合は、治療時間の一部でレーザーを照射します。 - Qレーザー治療に保険は適用されますか?
- Aレーザー治療は、一部の治療において保険が適用されますが、保険適用外となる場合もあります。
治療前に、費用について詳しくご説明いたしますので、ご安心ください。 - Q術後の注意点はありますか?
- A基本的に、術後の痛みや腫れは少ない傾向にありますが、治療内容によっては、刺激の強い食べ物を避けたり、安静を保ったりしていただく場合があります。
具体的な注意点については、治療後に詳しくご説明いたします。

歯科治療に対して、「痛い」「怖い」といったイメージをお持ちの方も少なくないかもしれません。
メスを使う治療や、ドリルの音、独特の匂いなど、これまでの歯科治療には、少なからず患者さまの不安を煽る要素があったことも事実です。
しかし、医療技術は日々進化しています。
栃内歯科医院では、患者さまにより快適に、より安全に、そしてより質の高い治療を受けていただくために、歯科用レーザー(炭酸ガスレーザー)を導入しています。
歯科用レーザーは、特定の波長の光を利用して、虫歯の治療から歯周病のケア、口内炎の処置まで、幅広い症状に対応できる優しい医療機器です。
熱や振動、音を抑えながら治療を進められるため、患者さまの感じる痛みや不快感を大きく軽減できる可能性があります。
このページでは、当院が導入している炭酸ガスレーザーを用いた治療のメリットや適応症例などをご紹介いたします。
レーザー治療とは?:光の力で、より優しく、正確な歯科治療を

歯科用レーザー治療とは、特定の波長の光(レーザー光)を歯や歯ぐきに当てることで、さまざまな治療効果を得る方法です。
歯科用レーザーにはいくつかの種類がありますが、当院では炭酸ガスレーザーを導入しています。
炭酸ガスレーザーは、特に水分に吸収されやすいという特性を持っているため、レーザーを当てることで、組織表面の水分が瞬時に蒸発し、その部分を正確に切開したり、蒸散させたりすることができます。
そのほかにも、殺菌、組織の治癒の促進などの作用があり、これらの作用を応用し、より負担の少ない治療を目指しています。
炭酸ガスレーザーがもたらす治療の特性
痛みや不快感の軽減
レーザーは熱や振動、ドリルのような「キーン」という音が発生しにくいため、治療中の痛みが少なく、麻酔の使用量を減らせる、あるいは麻酔なしで治療できるケースもあります。
出血の抑制
レーザー光が血管を瞬時に閉じる作用があるため、切開時の出血がほとんどなく、視野が確保しやすくなります。
殺菌効果
レーザー光には殺菌作用があり、治療部位の細菌を死滅させ、感染のリスクを低減します。
治癒の促進
レーザーの光が生体組織を活性化させることで、傷の治りを早め、術後の回復を助ける効果が期待できます。
精密な治療
目的の組織のみに作用させることが可能で、周囲の健康な組織への影響を最小限に抑えられます。
炭酸ガスレーザーが活躍する主な歯科治療
当院の炭酸ガスレーザーは、その多様な特性を活かし、幅広い歯科治療に活用されています。
歯周病治療
歯周病は、歯ぐきや歯を支える骨が細菌によって破壊される病気です。
レーザー治療は、歯周病の進行を食い止め、歯ぐきの状態を改善するのに役立ちます。
歯周ポケット内の殺菌・消毒
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)の奥に潜む歯周病菌をレーザーで殺菌し、炎症を抑えます。これにより、歯周病の進行を抑制し、歯ぐきの健康を取り戻す手助けをします。
不良肉芽組織の除去
炎症を起こした歯ぐき(不良肉芽)をレーザーで優しく取り除くことで、歯ぐきの引き締めを促し、歯周ポケットを浅くする効果が期待できます。
治癒の促進
レーザーの光が歯ぐきの細胞を活性化させ、傷の治りを早めます。
口内炎・口角炎の治療
痛みや不快感を伴う口内炎や口角炎も、レーザー治療で改善が期待できます。
痛みの軽減と治癒促進
レーザーを当てることで、炎症を抑え、殺菌作用により細菌感染を防ぎます。
これにより、痛みを和らげ、口内炎の治りを早めます。
通常、数日で症状が改善し、快適な状態に戻る方も多くいらっしゃいます。
再発の抑制
繰り返しできる口内炎に対しても、レーザー治療が再発抑制に効果を示す場合があります。
抜歯後の止血・消炎
歯を抜いた後の不快な出血や痛みを軽減するためにも、レーザー治療は有効です。
止血効果
抜歯後の出血部位にレーザーを当てることで、血管が瞬時に凝固し、出血を効果的に抑えられます。
痛みの緩和と治癒促進
抜歯した後の傷口にレーザーを照射することで、炎症を抑え、痛みを和らげ、傷の治りを早める効果が期待できます。
これにより、術後の腫れや痛みを軽減し、患者さまの回復を助けます。
知覚過敏症の治療
冷たいものや甘いものが歯に触れると「キーン」と染みる知覚過敏。
これは、歯の表面にある象牙細管という微細な穴が露出し、刺激が神経に伝わることで起こります。
レーザーにより、知覚過敏の不快な症状を和らげることが出来ます。
象牙細管の封鎖
レーザーを当てることで、露出した象牙細管を塞ぎ、外部からの刺激が神経に伝わるのを防ぎます。
これにより、知覚過敏の症状を軽減し、快適に食事ができるようになります。
歯の表面の強化
レーザーによって歯の表面を強化し、再発しにくい状態に導きます。
根管治療の補助
歯の根の神経が入っている根管は非常に細く、複雑な構造をしています。
根管内の細菌感染を徹底的に除去することが、根管治療の成功には不可欠です。
根管内の殺菌
根管治療において、通常の消毒液では届きにくい、根管の奥深くに潜む細菌をレーザーの殺菌作用で死滅させます。
これにより、感染の再発リスクを低減し、治療の成功率を高めます。
炎症の抑制
根管内の炎症を抑え、治癒を促進する効果も期待できます。
口腔外科処置(小帯切除、歯ぐきの整形など)
歯ぐきの形態を整える、あるいは舌の裏の「スジ」(舌小帯)や上唇の裏の「スジ」(上唇小帯)が短すぎて機能に問題がある場合に、レーザーはメスの代わりとして、より優しく、精密な処置を可能にします。
少ない出血
レーザーによる切開は、出血がほとんどなく、手術中の視野がクリアに保たれます。
麻酔量の軽減
痛みが少ないため、麻酔の使用量を減らせる、あるいは麻酔なしで処置が行えるケースもあります。
治癒の早さ
レーザーの光が組織の再生を促すため、術後の傷の治りが早く、痛みや腫れも少ない傾向にあります。
歯ぐきの審美性向上
歯ぐきのラインを整える「歯肉整形」にも応用でき、より美しい口元を目指せます。
メラニン色素沈着の除去(歯ぐきの黒ずみ)
歯ぐきにメラニン色素が沈着し、黒ずんで見える場合があります。
レーザーを当てることで、歯ぐきの表面に沈着したメラニン色素を蒸散させ、ピンク色の健康的な歯ぐきに戻すことが可能です。
見た目の改善を求める方に適した治療です。
栃内歯科医院の炭酸ガスレーザー治療へのこだわり
当院では、単にレーザー機器を導入するだけでなく、患者さまにそのメリットを最大限に享受していただくために、以下の点にこだわっています。
痛みに配慮した治療
レーザー治療は、その特性上、ドリルの振動や不快な音が少なく、痛みが軽減されることが多いです。
当院では、患者さまの感じる痛みに最大限配慮し、必要に応じて表面麻酔を併用するなど、「できるだけ痛くない治療」を追求しています。
精密な照射と安全管理
歯科用レーザーは非常に強力な光を利用するため、正確な操作が求められます。
当院の歯科医師は、レーザー治療に関する専門知識と経験を積んでおり、病変部のみに的確にレーザーを照射し、周囲の健康な組織への影響を最小限に抑えることに細心の注意を払っています。
症状に合わせた最適な活用
レーザー治療は万能ではありません。
しかし、その特性を理解し、患者さまの症状や治療内容に応じて適切に活用することで、これまでの治療では得られなかった効果や、より快適な治療を提供できる可能性を秘めています。
当院では、カウンセリングと事前の精密診断を通し、レーザー治療が最適と判断した場合にのみご提案いたします。
レーザー治療に関するQ&A:よくあるご質問