ガムブリーチング(歯茎の黒ずみ除去)
- 麻酔
治療部位に表面麻酔や局所麻酔を行います。これにより、治療中の痛みをほとんど感じずに済みます。 - レーザー照射
歯ぐきの黒ずんでいる部分に、精密にレーザー光を照射していきます。
レーザーの光がメラニン色素を蒸散させる際に、表面が白っぽく変化しますが、これは一時的なものです。 - 術後の状態
照射後は、一時的に歯ぐきが白っぽくなったり、ザラついたりすることがありますが、数日~1週間程度で薄いかさぶたのようになり剥がれ落ち、下から新しい健康的なピンク色の歯ぐきが再生されます。 - Qガムブリーチングはどんな人でも受けられますか?
- Aほとんどの方が受けていただけます。
ただし、歯周病が進行している方、重度の炎症がある方、特定の全身疾患をお持ちの方など、お口の状態やお体の状況によっては、先に他の治療が必要となる場合や、治療が適さない場合もあります。
まずは精密検査で、お口の状態を詳しく確認させていただきます。 - Q治療中に痛みはありますか?
- A当院では、治療中の痛みを最小限に抑えるため、表面麻酔や必要に応じて局所麻酔をしっかりと行います。
ほとんどの患者さまが、痛みを感じずに治療を受けられています。レーザー照射中の「チクチク」「ピリピリ」とした感覚はありますが、我慢できないほどの痛みではありません。 - Q治療時間はどれくらいかかりますか?
- A歯ぐきの黒ずみの範囲や濃さにもよりますが、通常は1回の治療で10分~30分程度で完了することが多いです。
広範囲に黒ずみがある場合は、数回に分けて治療を行うこともあります。 - Q治療効果はどれくらい持続しますか?
- Aメラニン色素を除去した後は、原則として健康的なピンク色の歯ぐきが長期的に維持されます。
しかし、喫煙を再開したり、過度な刺激を受け続けたりすると、再びメラニン色素が沈着し、黒ずみが再発する可能性があります。
原因となる習慣を改善し、適切なケアを行うことで、効果を長く保つことができます。 - Q治療費用はどのくらいですか?
- Aガムブリーチングは、審美目的の治療であるため、保険適用外の自由診療となります。
治療費用は、黒ずみの範囲や治療回数によって異なります。初診時のカウンセリングで、お口の状態を拝見し、治療計画とともに明確な費用をご提示いたしますのでご安心ください。 - Q 術後の注意点はありますか?
- A治療後は、一時的に歯ぐきが白っぽくなったり、軽いヒリつきを感じたりすることがありますが、通常数日から1週間程度で治まります。
刺激の強い食べ物や熱い飲み物は数日間控えていただく場合があります。また、喫煙されている方は、術後の治癒を妨げ、再発のリスクを高めるため、極力控えるようお願いしています。
詳しい注意点については、治療後に詳しくご説明いたします。

「歯は白いのに、歯ぐきが黒ずんでいて、口元に自信が持てない…」
「笑ったときに歯ぐきの色が気になってしまう」
このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
歯の美しさは、白い歯だけではありません。歯ぐきの色も、口元の印象を大きく左右する大切な要素です。
歯ぐきが黒ずんでいると、せっかくの白い歯もくすんで見えたり、口元全体が暗い印象になってしまったりすることがあります。
歯ぐきの黒ずみは、見た目のお悩みだけでなく、時にはコンプレックスとなり、心にまで影響を及ぼすことがあります。
当院では、そのようなお悩みのお持ちの方に、歯ぐきの黒ずみに対する専門的な治療、ガムブリーチングをご提案しています。
このページでは、歯ぐきの黒ずみの原因から、当院で提供している具体的な治療法について、分かりやすくご紹介いたします。
ガムブリーチングとは?:歯ぐきの「色」を改善する審美治療
ガムブリーチングとは、歯ぐきに沈着したメラニン色素を除去し、健康的なピンク色の歯ぐきを取り戻す審美治療です。
別名「歯肉ピーリング」「歯肉ホワイトニング」とも呼ばれます。
歯ぐきが黒ずむ原因
歯ぐきの黒ずみは、多くの場合、皮膚が日焼けするのと同じように、メラニン色素が沈着することによって起こります。
しかし、その原因は一つではありません。
いくつかの要因が組み合わさって生じることが多いため、治療法もその原因に応じて選択されます。
当院では、ガムブリーチングを行う前に、これらの原因を正確に診断するため、丁寧な問診、口腔内診査、必要に応じてレントゲン撮影などを行い、患者さまの歯ぐきの黒ずみの種類と原因を特定することから治療を始めます。
生理的なメラニン色素の沈着

人種や遺伝的要因
東洋人や黒人など、もともとメラニン色素を生成しやすい体質の方に見られることがあります。
肌の色と同じように、歯ぐきの色にも個人差があり、これは病気ではありません。
しかし、見た目を気にされる方も多く、ガムブリーチングの良い適応となります。
年齢による変化
加齢とともに、メラニン色素の沈着が徐々に進むことがあります。
外部からの刺激によるメラニン色素の増加

喫煙(タールやニコチンの影響)
タバコに含まれるタールやニコチンなどの有害物質が、歯ぐきに直接触れることで、メラニン色素の生成を促進し、黒ずみの原因となります。
喫煙は、歯ぐきの血行不良も引き起こすため、より黒っぽい色になりやすい傾向があります。
これは最も一般的な黒ずみの原因の一つです。
紫外線(日光)
お口の周りも紫外線に曝されるため、歯ぐきにもメラニン色素が沈着することがあります。
過度な歯磨きや刺激
硬い歯ブラシで強くゴシゴシ磨きすぎたり、合わない入れ歯や補綴物(被せ物)が歯ぐきを常に刺激したりすることで、防御反応としてメラニン色素が増加することがあります。
歯科治療による影響

金属イオンの沈着(メタルタトゥー)
過去に治療した銀歯(金銀パラジウム合金など)や金属の被せ物、土台(メタルコア)から溶け出した金属イオンが、歯ぐきに染み込み、黒や青っぽいシミのように見えることがあります。
これは「メタルタトゥー」と呼ばれ、歯ぐき全体が黒ずむというよりは、特定の箇所に限定して現れることが多いです。
歯の神経の壊死(歯髄壊死)
外傷などで歯の神経が死んでしまった場合、歯ぐきが黒ずんで見えることがあります。
これは、歯自体が変色し、その色が歯ぐきを通して透けて見えるためです。
その他の原因
特定の薬剤の服用
一部の薬剤(例:ミノサイクリンなどの抗生物質)の副作用として、歯ぐきが変色することがあります。
全身疾患
非常に稀ですが、特定の全身疾患(例:アジソン病など)の症状として、歯ぐきの色素沈着が見られることもあります。
歯科用レーザー(炭酸ガスレーザー)を用いたガムブリーチング(歯ぐきの黒ずみ除去)

当院では、患者さまの歯ぐきの黒ずみの原因や状態、そしてご希望に応じて、「安全で確実」、そして「痛みに配慮した」ガムブリーチングをご提案しています。
当院では主に、歯科用レーザー(炭酸ガスレーザー)を用いたガムブリーチングを行っています。
炭酸ガスレーザーは、特定の波長の光(レーザー光)を歯ぐきの黒ずんだ部分に照射することで、メラニン色素のみを瞬時に蒸散させる特性を持っています。
メラニン色素はレーザー光を吸収しやすい性質があるため、周囲の健康な組織にはほとんど影響を与えず、選択的に色素を除去することができます。
治療の流れ(概要)
レーザーによるガムブリーチングのメリット
痛みが少ない
レーザーはメスを使用しないため、切開による痛みや出血がほとんどありません。
麻酔を併用することで、治療中の不快感を最小限に抑えられます。
出血が少ない
レーザー光には血管を瞬時に閉じる作用があるため、出血がほとんどなく、処置後の止血も容易です。
治癒が早い
レーザーの光が生体組織を活性化させることで、歯ぐきの再生を促し、術後の治癒が比較的早いです。
通常、1~2週間で健康的なピンク色の歯ぐきに戻ります。
殺菌効果
レーザー光には殺菌作用もあるため、治療部位の感染リスクを低減します。
精密な治療
経験豊富な歯科医師が、メラニン色素の深さや分布に合わせてレーザーの出力や照射時間を調整することで、周囲の健康な組織への影響を最小限に抑え、精密かつ均一な仕上がりを目指します。
審美性の向上
自然で美しいピンク色の歯ぐきを取り戻し、笑顔の印象が格段に明るくなります。
メタルタトゥー(金属による黒ずみ)への対応

レーザーによるガムブリーチングは、主にメラニン色素による黒ずみに効果的です。
しかし、金属イオンの沈着によるメタルタトゥーの場合、レーザーだけでは完全に除去が難しいことがあります。
当院では、メタルタトゥーの原因となっている金属の除去(古い詰め物や被せ物の除去、メタルフリー治療への移行)をご提案することがあります。
そして、その後に残った色素沈着に対して、レーザー照射を併用することで、より効果的な改善を目指します。
金属の除去と合わせて行うことで、見た目の改善だけでなく、金属アレルギーのリスク軽減にもつながります。
ガムブリーチングに関するQ&A:よくあるご質問