むし歯治療
- 歯の表面を特殊なジェルで処理し、ホワイトスポットの原因となっている部分を清掃します。
- Icon®の薬剤を歯に塗布し、内部に浸透させます。
- 光を当てて薬剤を硬化させ、歯の表面を研磨して仕上げます。

「むし歯治療って痛くてイヤ」
「なるべく歯を削りたくない」
そんな風に思っていらっしゃる方も多いかと思います。
むし歯は、誰もが一度は経験する身近な病気です。
しかし、その治療法は多岐にわたり、歯科医院によって考え方や取り組み方が大きく異なります。
私たち栃内歯科医院は、単にむし歯を削って詰めるだけの治療はしません。
「一本でも多くの歯を残し、生涯ご自身の歯で快適に過ごしていただきたい」という想いから、以下の点にこだわっています。
なるべく削らない
痛みを最小限に
再発させない
このページでは、当院がどのようにして、患者さまの大切な歯を守るむし歯治療に取り組んでいるのか、皆さまが安心して治療を受けていただけるための具体的な工夫について、ご紹介いたします。
「なるべく削らない」治療:健康な歯を最大限に残す
むし歯治療において、歯を削ることは避けられない場合もありますが、私たちは「必要最小限の切削」を徹底します。
歯は一度削ると二度と元には戻りません。健康な歯を多く残すことが、その歯の寿命を長く保つことにつながると考えています。
C0(初期むし歯)の管理と治療:削らない選択

歯の表面が少し溶け始めたC0の段階のむし歯は、実は削らずに治せる可能性があります。
フッ素塗布
歯の質を強くし、再石灰化(溶けかけた歯を修復する働き)を促すフッ素を歯に塗布します。
ブラッシング指導
むし歯菌が酸を作り出しにくいような、効果的な歯磨きの方法をお伝えします。
食生活の改善指導
糖分の摂取を控えるなど、むし歯になりにくい食生活のアドバイスを行います。
ホワイトスポットの治療:Icon®(アイコン)

初期むし歯の中でも、特に歯の表面が白く濁って見える「ホワイトスポット」は、見た目が気になる方もいらっしゃるでしょう。
当院では、このホワイトスポットに対して、Icon®(アイコン)という特別な薬剤を用いた治療を行っています。
Icon®(アイコン)とは、歯を削らずに、ホワイトスポットを改善する新しい治療法です。
特殊な薬剤を歯の表面に浸透させることで、歯の内部にできた小さな空間を埋め、光の透過性を高め、白濁を目立たなくします。
Icon®(アイコン)のメリット
歯を削らない
歯を一切削らないため、歯への負担がありません。
痛みが少ない
麻酔も不要で、痛みを感じることはほとんどありません。
見た目の改善
気になっていたホワイトスポットが目立たなくなり、自然な歯の色に近づきます。
むし歯の進行抑制
薬剤が歯の内部に浸透することで、初期むし歯の進行を抑制する効果も期待できます。
治療の流れ(概要)
C1・C2(進行したむし歯)の精密な削合とコンポジットレジン(CR)治療

むし歯がエナメル質や象牙質にまで進んでしまった場合でも、当院では「なるべく削らない」治療を追求し、コンポジットレジン(CR)という白い詰め物を活用します。
コンポジットレジン(CR)とは、歯と同じような色をしたプラスチック(樹脂)の詰め物です。
歯に直接接着させることができ、光を当てることで固まります。
コンポジットレジン(CR)のメリット
削る量が最小限
むし歯の部分だけを削り取り、歯に直接詰めるため、健康な歯を削る量を最小限に抑えられます。
自然な仕上がり
患者さま一人ひとりの歯の色に合わせて色を調整できるため、治療した部分が目立たず、自然な見た目に仕上がります。
金属アレルギーの心配がない
金属を一切使用しないため、金属アレルギーの心配がありません。
一日で治療が完了することも
小さなむし歯であれば、型取りの必要がなく、その日のうちに治療が完了します。
精密なCR治療を支える技術と機器

拡大鏡
肉眼では見えにくい細かな部分を2~5倍程度に拡大して確認できるため、むし歯と健康な歯質の境目を正確に見極め、むし歯だけを効率的に削り取ることができます。
不必要な切削を防ぎ、歯の寿命を延ばすために不可欠です。
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)
当院導入のネクストビジョンは、治療部位を最大20倍以上にまで拡大し、強力な光で照らします。
肉眼では絶対に見えないレベルの小さなむし歯や、歯の亀裂、詰め物のわずかな隙間などを鮮明に確認できます。
う蝕検知液(むし歯染め出し液)
むし歯にだけ反応して赤く染まる特殊な薬剤です。
肉眼や拡大鏡では判別しにくい、残すべき健康な歯質と削るべきむし歯の部分を色で明確に区別できます。
むし歯の取り残しを防ぎつつ、健康な歯の削りすぎを防ぐために非常に有効です。
C3・C4(神経に達した・歯の根だけになったむし歯)の歯を残すための高度治療
むし歯が神経にまで達してしまった場合や、歯の大部分が溶けてしまった場合でも、当院ではすぐに「抜歯」という選択はしません。
歯を残すための可能性を最大限に探ります。
歯冠長延長術(クラウンレングスニング)

むし歯が歯ぐきの奥深くまで進行したり、歯が折れて歯ぐきの下まで欠けてしまったりした場合に、歯ぐきやその下の骨の一部を少しだけ削って、歯の健康な部分を露出させる外科処置です。
これにより、被せ物を取り付けるための健康な歯の土台を確保し、通常では抜歯が検討される歯でも、被せ物をつけて機能回復させることが可能になります。
矯正的挺出(エキストルージョン)

むし歯や歯の破折などにより、歯の根元が歯ぐきの下や骨の中に深く埋まってしまった歯を、矯正の力を利用して歯ぐきの外にゆっくりと引っ張り出す治療です。
被せ物を取り付けるための健康な歯質を露出させ、さらに歯周組織の形態も改善できるため、抜歯を回避し、歯を長期的に温存できる可能性を高めます。
これらの治療は、CTやマイクロスコープによる精密診断に基づき、患者さま一人ひとりの状態に合わせて慎重に行います。
「痛みを最小限に」:麻酔の工夫と安心への配慮

歯科治療における痛みは、患者さまにとって大きな不安要素です。
当院では、患者さまに安心して治療を受けていただけるよう、「痛みを感じさせない工夫」を徹底しています。
表面麻酔
麻酔注射をする前に、まず歯ぐきの表面に塗るタイプの麻酔薬を塗布します。
注射針が刺さる瞬間の「チクッ」とした痛みを和らげます。
電動麻酔器
麻酔液を注入する速度と圧力を一定に保てる電動麻酔器を使用します。
麻酔液が急激に注入されることによる不快感や痛みを軽減し、麻酔が効き始めるまでの感覚をよりスムーズにします。
極細針の使用
麻酔に使用する針は、髪の毛よりも細い「極細針」を選んでいます。
針が細ければ細いほど、刺入時の痛みを抑えることができます。
声かけとコミュニケーション
麻酔処置中はもちろん、治療中も常に患者さまの状態を気遣い、お声がけをしながら進めます。
不安なことや痛みを感じたら、いつでも遠慮なくお声がけください。
患者さまとのコミュニケーションを大切にし、リラックスして治療を受けていただけるよう努めます。
「再発させない」治療:精密な修復と予防管理

むし歯治療の真のゴールは、むし歯を治すことだけではありません。
「治療した歯が再びむし歯にならないこと」
「他の歯もむし歯にならないこと」
こそが重要です。
当院では、再発を防ぐための治療後の予防管理にも力を入れています。
定期管理型予防プログラム

むし歯治療後も、定期的な歯科検診とプロフェッショナルクリーニング(PMTC)は非常に重要です。
むし歯の早期発見はもちろんのこと、むし歯になりにくい口腔環境を維持するためのフッ素塗布や、正しいブラッシング指導を行います。
むし歯のリスクを評価し、患者さま一人ひとりに合わせた予防計画を立てることで、むし歯の再発を防ぎ、長期的な歯の健康をサポートします。
当院では、患者様一人ひとりの「口腔の将来のリスク」を徹底的に評価し、そのリスクを事前に防ぐための知識と具体的な行動変容を促す、「定期管理型 予防プログラム(OHCP)」を導入しています。
むし歯は、早めの対処が重要です

むし歯は、放置すればするほど進行し、治療も難しくなります。
「もしかしてむし歯かな?」と感じたら、できるだけ早く対処することが重要です。
盛岡市で、「なるべく削らない」「痛みに配慮」「再発させない」むし歯治療をお探しなら、栃内歯科医院までご相談ください。 皆様の口腔の健康と、その先の豊かな生活をサポートいたします。