治療法にお悩みの人必見!抜歯する場合としない場合の違いは?

      2025/06/15

歯並びが悪く歯科矯正を考える場合「歯を抜くか、抜かないか」選択をしなければいけないケースもあります。
本来なら抜歯することのない健康な歯であるため、抜歯を躊躇する人も少なくありません。
1度抜歯してしまった歯は二度と生えてこないため、慎重に判断していく必要があります。
そこで今回は、歯科矯正における抜歯した場合としない場合の違いなどについて詳しくご案内してまいります。

 

歯を抜く必要はあるの?

歯科矯正の治療方針を考えるとき、抜歯を提案されるケースも少なくありません。
しかし「できれば抜歯は避けたい」と考える人も多く、抜歯を行うリスクなどを考えれば無理もありませんが、歯科矯正において抜歯が必要と診断されることも多くあります。
以下は抜歯が検討される理由となります。

 

顎の広さと歯の大きさ

日本人の顎は長い年月をかけてだんだん小さくなっていると言われています。
これは、食生活が影響しているとも言われ、硬い食べ物を避け、柔らかい食べ物を好むようになった日本人の「食べ物を咬む回数」自体が減少し、顎の骨に刺激が伝わらず、顎の成長に影響がでていると考えられています。
顎が小さい、顎の幅が狭い、顎の大きさに対して歯が大きいといった場合には、全ての歯が綺麗に並んで生えるだけのスペースを確保することができません。
その結果、歯が重なりあうように生えてしまい、結果的に歯並びがガタガタとした歯並び「叢生(そうせい)」の状態になってしまうケースも多く、綺麗に歯を並べるスペースを確保するために、抜歯が検討されます。

歯並びで悩む多くの日本人が叢生であるとも言われ、一番多い不正歯列として知られています。
また、チャームポイントとしても認識されている「八重歯」も叢生の一種であり、犬歯などが歯列弓から前に押し出されるように生えることで「八重歯」と認識されるようになります。
稀に八重歯は残したいとご相談いただくケースもありますが、基本的に八重歯も矯正治療の対象となります。

 

歯並びの乱れの原因が親知らずである場合

人間の歯は上下顎合せて28本となり、親知らずを入れると32本となります。
親知らずは永久歯が生え揃い、親の管理下から離れている18歳~22歳頃から生えてくることが多く、「親が知らぬ間に生えてくる歯」であることから「親知らず」と呼ばれるようになったと言われています。
その親知らずは、顎の成長を終えた時期に生えてくる歯であるため、他の歯と同じように問題なく生えてくる親知らずもあれば、 生えるスペースを確保することが出来ず、周囲の歯を押し出すように斜めに生えたり、半分埋まっていたり、完全に埋まって萌出できない親知らずも少なくありません。

痛みが生じることもなく、完全に埋まっている親知らずを無理に抜歯する必要はありませんが、親知らずが原因となり周囲の歯を動かすことが難しかったり、親知らずが周囲の歯を押し出すように生えていたりする場合は、親知らずの抜歯が検討されます。

 

上下の顎にズレがある場合

出っ歯(上顎前突)、受け口(下顎前突)であるといった場合、外科治療による処置も適応されますが、なるべく外科治療は避けたいと考える場合に抜歯が検討されます。
抜歯することで歯を動かすスペースを確保でき、上下の顎のズレを修正できるケースもあります。

 

抜歯する歯は?

歯科矯正で抜歯する歯は患者さまの歯並びの状態によって左右されます。
歯列弓からはみ出ている歯をただ単に抜けばいいのではないかと考える人も少なくありませんが、抜歯する歯はどれでもいいわけではありません。
上下の歯の咬み合わせに考慮しながら、抜歯したとしても影響が少ない歯を選択しなければならなく、基本的には第一小臼歯、第二小臼歯(真ん中から数えて4番目、5番目の歯)、または親知らずなども抜歯の候補となります。

また、八重歯があった場合、「八重歯を抜けば一番簡単で効率がいいのではないか?」とご質問いただくこともりますが、八重歯であることが多い犬歯は歯の根っこも長く、歯の中でも寿命が長い歯であるため、例え八重歯であっても健康である犬歯を抜歯することはおすすめできず、第一小臼歯、第二小臼歯などを抜歯してスペースを確保し、矯正で犬歯を正しい位置へと動かしていくことが望ましいと考えられています。

 

抜いた場合は歯ぐきや骨はどうなるの?

歯を抜くことはとても勇気のいることであり、抜歯後の歯ぐきや顎の骨はどのような状態になるのか、不安を覚える人も少なくありません。
また、矯正装置を装着する前に抜歯するイメージがありますが、必ずしもそうではなく、矯正装置を付けた後であったり、ある程度歯を動かした後に抜歯となったりするケースもあります。

 

抜歯後の歯ぐきの状態は?

抜歯後の歯ぐきはぽっかりと穴があき、そこに血液が溜まっていき血餅(けっぺい)と呼ばれるかさぶたが形成されます。
血餅が外部からの刺激から守ることで、徐々に患部が治癒していきます。
しかし、なんらかの理由で血餅が正常に作られない、または剥がれてしまった場合には傷口や顎の骨に直接刺激が伝わり、 激しい痛みが生じる「ドライソケット」と呼ばれる状態へとなってしまう恐れもあります。
時に腫れたりすることもありますが、2~3日をピークに症状は治まっていきます。
患部を刺激することは避け、舌で触ったり、手で触ったりすることなく、清潔に保ちましょう。

 

抜歯後の骨の状態は?

抜歯後、穴が塞がるまでに2~3週間、歯を動かしていく治療へと移行できるのは約1か月後であり、新しい骨が形成されるまでには1年ほどかかると言われています。
また、抜歯してできたスペースを矯正治療で歯を移動してスペースを埋めていくには、1年~1年半ほどは必要と言われており、 抜歯を行わない場合でもある程度の治療期間を要しますが、抜歯を行うことでさらに長期的な治療が必要になります。

 

カウンセリングの重要性

抜歯をするべきか、抜歯を避けて歯科矯正をおこなうべきか、迷った際には複数の歯科医師からの見解を伺うことも重要であり、複数院でのカウンセリングを受けましょう。
また、カウンセリング時には、抜歯をおこなった際の治療後の歯ならびと、抜歯を避けておこなった際の治療後の歯並びをしっかりと把握し、比較することが重要です。

抜歯を考える理由はこれまでご案内した通り、足りないスペースを確保するためであり、抜歯が必要と診断されたにもかかわらず、 抜歯を回避して歯科矯正が行われた場合、歯列弓から飛び出てしまう、口元が突き出るようなシルエットとなってしまう恐れもあります。
そのためEラインを整えたいと考える人や、理想とする歯並びへと少しでも近づけたいと考える場合は、抜歯の選択が必要になるケ―スもあります。

 

まとめ

今回は歯科矯正における抜歯についてご案内して参りました。
抜歯はリスクも伴いますが、様々なメリットもあり、総合的な判断が必要になります。
歯を抜歯すると2度と生えることはないため、慎重に判断しなければなりませんが、一番重要なのではご自身でご納得した上で治療を受けることではないでしょうか。
そのためにも、当院ではカウンセリング時間を十分に確保し、患者さまのお悩みを聞き取りながら、考えられる治療法をご提案させていただいております。
歯科矯正をお考えの際には、盛岡市の歯医者 栃内歯科院までお気軽にご相談ください

 



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